大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)34 決定

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人笠原房夫の上告趣意は、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。ま

た記録を調べても同四一一条を適用すべきものとは認められない。(記録を調べて

見ると記録編綴通知事項一覧表には控訴趣意書提出最終日は昭和二五年七月一一日

被告人及弁護人に対してこれを通知した旨の記載がある、それ故弁護人に対して右

通知が為されなかつたと断ずることは出来ない。仮りに右通知が弁護人に到達しな

かつたとしても、論旨にもいつて居るとおり弁護人は被告人から控訴趣意書提出最

終日を聞いて知つて居り、右期間内に適法に控訴趣意書を提出して居る。なお弁護

人は第一審以来被告人の私選弁護人で本件事案の内容は熟知して居るものと認むべ

きであり、論旨に説く処も詳細でよく意を尽くして居る。そして原審公判調書によ

ると弁護人は右趣意書に基いて陳述して居り、前記期日の通知の有無を問題にした

形跡は認められない。右の次第で右通知が弁護人に到達しなかつたとしてもその為

め判決に影響が有つたろうとは思われないしその他記録を精査して見て原判決がこ

れを破棄しなければ著しく正義に反するものとは到底思えない。)

よつて同四一四条、三八六条一項三号により裁判官全員一致の意見で主文のとお

り決定する。

昭和二七年一二月一六日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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裁判官 本 村 善 太 郎

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